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夢のカタチに編
Z様邸 第12回
妥協しないでやり切る!
長年の夢が実った、後悔ゼロのリフォーム
自宅にいながらホテルのようにくつろげる、こだわりの空間をリフォームで実現されたZ様ご夫妻。今回は、非日常感を醸し出しながら暮らしやすさも兼ね備える、設備選びのコツをお届けします。さらに、Z様ならではの貯金計画や賢いお金の遣い方もご紹介。Z様に教えていただく「住まいの夢をかなえる方法」とは?
ドア・床・壁紙。素材と色使いにこだわった空間作り
玄関に足を踏み入れたとき、リビング入口にある透明ガラスのドアがパッと目を引きました。ほとんどの人は、リビング内が見通せないようすりガラスなどのドアを選びますが、Z様のお住まいは逆。廊下からリビングへと視界が突き抜けて、空間を広々と見せています。
奥様:大満足のリビングを作りましたから、「どうぞ見てください」という気持ちですね。
そうした意識がありますと、お部屋もキレイにされますよね。それでまた、生活感のない居住空間を維持できます。それから、洗面所の鏡面ドアやキラキラ素材の床もとっても素敵です。高級感が漂いますね。
奥様:鏡面ドアは、当初工務店さんに「手の跡が目立つから」という理由で止められました。でも私は諦めきれず、DAIKENのショールームへ再度足を運んで触ってみたのです。その結果、「白にすれば目立たないはず」とこちらを選びました。
白い鏡面ドア、正解だと思いますよ。Z様邸では、部屋ごとに異なる素材の壁紙・床・ドアを選んで表情に変化を付けていますが、全体を通して統一感があるのは、奥様の芯がぶれていないから。何より「やり切っている感」が素晴らしい。どのパーツをとっても、妥協していない感じが伝わってきます。
ワンポイントアドバイス
完成イメージを詳細に想像することは、リフォーム成功の第一歩
ドア・壁紙・床材の色や素材はどうするか? 住まいの完成度は、そういった一つひとつのパーツに対する選択の積み重ねで決まります。完成度を高めるために欠かせないのが、「仕上がりイメージを頭の中で詳細に描く力」。Z様邸に見事な統一感があるのは、Z様に豊かな想像力があり、細部までイメージを上手に描けたから。けれど一般的に、女性は空間イメージを描くことが苦手だといわれています。苦手を克服するために必要なのは、リフォーム雑誌や工務店のWebサイトで事例を見たり、ショールームで実物に触れたりすること。イメージを詳細に描く助けになりますよ。
浴室と洗面所もスタイリッシュ。まるで外国のホテルにいるよう
浴室も白と黒でまとめてスタイリッシュですね。どうやって選びましたか?
奥様:浴室はすんなり決まりました。TOTOのショールームを訪ねたら、浴室のさまざまなパーツを組み合わせられるミニチュアサンプルが置いてあって、それで随分イメージが湧きましたね。加えてモデルルームも見せてもらったので、安心して選ぶことができました。
実際に生活してみていかがですか?
奥様:ほっカラリ床は踏み心地が柔らかいし、魔法びん浴槽は保温性抜群で、以前のお風呂とは全然違います。シャワーを流すだけで汚れが取れるので、掃除もしやすいですよ。
洗面所も贅沢に作られていますね。台下はすっきり、壁側には収納スペースがたっぷり。タイル調の壁紙も、お住まいの雰囲気と調和しています。
奥様:以前の洗面所は手狭でしたが、奥に広がって、ホテルの洗面所のような豪華な空間になりました。洗面ボウル右の造作カウンターは、趣味の洋裁をしたり、アイロンをかけたりする家事スペースです。ここで作業をすれば作業途中に来客があっても、片付けることなくゲストをリビングにお通しできますからね。
リフォーム費用はこつこつ貯金。家計にはメリハリが大切
還暦のお祝いにリフォームしたのは、33年越しの夢だったとお聞きしました。
奥様:そうなんです。結婚当初からそれを視野に入れ、マンション購入時のローンを早めに完済して、計画的に貯金しました。長年の夢だったので、自然と頑張れたんですね。とはいえ、貯金一辺倒の禁欲的な生活を送っていたわけではありません。娘と一緒にアーティストのライブに出かけたり、家族で旅行したりと楽しんでいましたよ。家計はメリハリが大切。外食を控えて食費を抑えることで、貯金と楽しみのためのお金を捻出しました。
Z様は、工事中にさまざまな要望を追加されましたよね。設計段階の見積額から、金額がかなり上乗せされたのではないでしょうか?
奥様:その通りです。工務店さんにも、「予算がどんどん跳ね上がっていますが大丈夫ですか?」と心配されたほどです。けれど、それも予想の範囲内でした。当初、工務店さんには予算を500〜600万円と伝えましたが、「とことんこだわる」という自分の性格上、それより200〜300万円上乗せされるだろうと予測していましたから。
お宅を拝見しますと、もっとお金がかかっているような印象を受けます。センスのなせる技ですね。
奥様:リフォームを機に、家具も一新しました。新しい住まいにぴったりの家具を、一気に買いそろえたのです。リフォーム代、家具代、食器などの小物代すべてを予算内に収めることができた上、思い通りの家を手に入れることができて、達成感でいっぱいです。
「レストランやホテルみたい!」 ゲストにも評判上々
数十年越しの夢をカタチにされた今、どんな気持ちで毎日を過ごされていますか?
奥様:新しい家に引っ越してきて初めてリビングのソファに座ったとき、「ここは本当に私の家なの?」と不思議でたまりませんでした。今は仕事を終え、家に帰るのが楽しみで仕方ありません。「どんな料理を作ろうかな、テーブルセッティングはどうしようかな」などと考えてワクワクしています。
娘さんご家族やお友だちを招いてホームパーティーを開く機会が増えたそうですが、皆さんの反応はいかがですか?
奥様:あまりの異空間に、どの人も「豪華なレストランやホテルみたい」と目を丸くしますね。夫も「最高の住み心地!」と大満足です。でもね、この家が「誰にとっても住み心地がいいか」と聞かれれば、それは違うと思うのです。実際、「畳がないけれど、ちょっと横になって昼寝したいときはどうするの?」と聞かれたこともあります。この家はあくまで、「私たち夫婦が心豊かに暮らす」ことを目的に作り上げた空間ですからね。
奥様は、「自分は何が好きなのか」「自分はどういう空間に身を置きたいのか」をよくご存じです。それが、リフォームの芯となり、妥協のない家作りにつながっています。大きな夢をカタチにされたZ様の、次なる目標は何ですか?
奥様:リフォームしてからというもの、絵を描いてみたくなりました。リビングの飾り棚に、自作の絵を飾ったら素敵でしょ。趣味の洋裁や料理も、ますます楽しくなってきましたね。そんなふうにいつも楽しく過ごせるのは、自由に好きなことをさせてくれる主人のおかげ。私の一番の応援団なんです。
ワンポイントアドバイス
自分が望む暮らしとは? 芯を持ち、主体的に家作りに関わろう
今回Z様が理想の家を実現できたのは、「自分たちはこんな暮らしをしたい」という芯があり、最後までぶれることなく維持できたから。芯がしっかりあれば、工務店選びから設計プラン、個々の部材まで、一貫した軸で選ぶことができますよね。それと同時に、自分の好きなイメージを実現してくれる工務店かどうかを見極めることも大切です。家作りの主役は、工務店ではなく施主様です。「工務店や設計士にデザインしてもらった家」ではなく、施主様ご自身が「私たちが考えてカタチにした」と思える家であることが、お気に入りの家を作るポイントではないかと思います。
プロフィール
Z様(大阪府)
2人のお嬢様の結婚・独立により、2018年春からご夫妻による2人暮らしがスタート。家族4人で33年間暮らした分譲マンションを、以前とはまったく異なるホテルライクな空間へとリフォームされました。
松月浩子氏(建築設計事務所エンピツアーキテクツ)
一級建築士。医療関係の仕事に従事後、かねてからの夢をかなえるため設計事務所に転職。研鑽を積んだ後、2014年に建築事務所を立ち上げる。シンプルで居心地の良い「普段着のような家作り」が好評で、受賞歴多数。
リフォーム情報
家族構成 | 夫+妻 | 面積 | 63m²⇒63m² | 形態 | 分譲マンション | 日数 | 50日 |
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築年数 | 33年 | 費用 | 850万円 | ||||
採用商品 | TOTO:浴室「マンションリモデルWG」 DAIKEN:床「ハピアオトユカSF45」/ドア「ハピアプレミア」 |
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担当店 |
株式会社CONY JAPAN(スペースアップ八尾店)
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