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【十人十家「地域・自然を身近に感じる」をテーマにインタビュー】植栽を活かしたエクステリアのアイデアをご紹介。わが家の庭をもっと楽しもう!

第51回 【十人十家】「地域・自然を身近に感じる」をテーマにインタビュー植栽を活かしたエクステリアのアイデアをご紹介。わが家の庭をもっと楽しもう!

(写真・イラスト/すべてアトリエ朴)

2024年度の「TDYリフォームナビ」では、TDYが掲げるリモデルのライフスタイル提案「十人十家」の4つのテーマを切り口に、
各分野の専門家に家づくりやリモデルについての提案をうかがっていきます。
理想の暮らしを実現させるための4つのテーマは、
「家事・育児をサポートする」「趣味も仕事も充実する」「毎日を健やかに過ごす」「地域・自然を身近に感じる」。
今回は、「地域・自然を身近に感じる」ための庭づくりについて、ガーデンデザイナーの有福 創さんに語っていただきます。

プロフィール

有福 創(ありふく はじめ)さん

有福 創(ありふく はじめ)さん

アトリエ朴 代表。JAG 日本ガーデンデザイナーズ協会 正会員。庭の設計・施工、植栽計画・植栽 及びメンテナンスのほか、ガーデンセミナーや講習会も各地で実施。Youtubeでも庭づくりに関する情報を発信して人気を博している。
ホームページhttps://atelierboku.net/

まず、自分たちの求める庭の
スタイルを家族で考えよう

わが家の庭を家族で楽しめるような空間に変えるには、どんなところから着手すればいいのでしょうか。有福さんの考える庭づくりのあり方や、庭を生かすための方法論についてお聞きします。
ガーデンデザインの基本が理解できると狭い庭でも有効に活用できるようになります。

家族で「わが家の庭」について
キャッチフレーズを付けて話し合う

有福さんの事務所の名称は「空間創造工房 アトリエ朴」。「朴」という漢字を「木」と「人」の組み合わせと見立てて名付けたそうです。「人と植物が主役になる空間づくりを目指しています。樹木や草花があることで人の暮らしが豊かになるような、そんな庭がつくれたらいいなと」(以下、発言は有福さん)。

有福さんは一般住宅の庭、エクステリアの設計・施工を数多く手がけています。「みなさん、せっかくのお庭ですから、いろんな夢をお持ちです。バーベキューがしたい、お花を育てたい、子どもと遊べる場にしたい、シンボルツリーを植えたいなどご家庭によってご要望はさまざま。どんな庭を目指すのか、優先順位をつけて具体的なイメージを家族で共有しておくと、思い通りの庭に仕上がりますよ」。

その方法として有福さんがお勧めするのは、SNSや雑誌などで自分のイメージに近い庭の写真を集めること。集めた写真を眺めてみると、自分たちがいちばん求めていることは何なのか、どんなデザインスタイルが好みなのかが具体的に把握できるようになります。

「おのずと家のインテリアとも共通点が浮かんでくるはずです。フェンスや門扉などのエクステリアも家とトータルコーディネートすることで一体感のある外観にまとまります」。

目指す庭を考える際に有福さんが提案するのは、庭のキャッチフレーズをつくること。「"道行く人も楽しめる庭"とか"ベジタブルガーデン"とか、イメージを言葉にすることで、優先順位が見えてきます。家族で話し合う時の材料にもなりますよ」。

有福さんのアイディアやノウハウをまとめたYoutube「かべちょろGardenClass」庭のイメージづくりの参考にも。
有福さんのアイディアやノウハウをまとめたYoutube「かべちょろGardenClass」庭のイメージづくりの参考にも。

「地域・自然を身近に感じる」庭づくりを
叶える3つのポイント

「窓からの眺め」「内外の連続感」「落葉樹の活用」を大切に

「人と植物が主役になれる庭」を目指すという有福さん。その庭づくりでは、「窓からの眺め」「内外の連続感」「落葉樹の活用」という3点がキーポイントになると言います。有福流のガーデンデザイン術について、事例を交えながら説明していただきます。

POINT1

ベンチや植栽の配置の工夫で
窓からの眺めを整える

せっかくの庭の景観は家の中からでも楽しみたいもの。有福さんが特に重視しているのが、キッチンからの眺めと、リビングのソファに座ったときの眺め。「調理の途中で庭の緑を楽しめたら、気持ちよくキッチンに立てますよね。リビングのソファは家族みんなが集まる場所。そこから庭を眺められたら、心身ともにリラックスできますよ」。

室内からの庭の眺めを整えるうえでポイントになるのが、植栽の配置です。「リビングの窓は南に向けることが多いと思います。そのときは窓から2mくらいの、比較的近い位置に落葉樹を植えるのが、私のセオリー。幹の質感が視覚的に伝わりますし、夏場の直射日光を木陰で遮ってくれます。床に落ちた木の影が風で揺れている様子には癒やされますよ。冬には葉が落ちるので、高度の下がった太陽の光を家の奧にまで導いてくれます」。

また、窓の近くに中高木を植え、その先の隣地との境界のフェンス近くに低木の植え込みなどを配すると、遠近法の効果で庭の奥行きがより深く感じられるというテクニックも。
「窓に対して斜めになるようにベンチを置くというのもお勧めです。室内では家具などは壁に対して並行を基本としないと無駄な隙間ができてしまいますが、庭ではフェンスなどとの間の不定形の隙間に植栽を植えることができます」

ウッドデッキをフェンスに対して斜めに配した例。フェンスとの間の不定形の隙間に植栽を活かしています。
ウッドデッキをフェンスに対して斜めに配した例。フェンスとの間の不定形の隙間に植栽を活かしています。

また、庭に人工物であるベンチがひとつあると、周囲の草木の自然な曲線をより柔らかく感じさせる役割を果たします。窓から庭を見たときもベンチが視線の落ち着きどころになり、景色の印象が安定するという効果も。

庭の隅にベンチを斜めに配置した例。ベンチの背後などの隙間に植栽が配されて、緑に囲まれた印象に。
庭の隅にベンチを斜めに配置した例。ベンチの背後などの隙間に植栽が配されて、緑に囲まれた印象に。
POINT2

落葉樹を要所に配することで季節感を暮らしに取り込む

庭木を選ぶとき、落葉樹と常緑樹、どちらがいいのでしょうか。
「落葉樹は"落ち葉の掃除が大変"という理由で敬遠する人が多いようです。ただ、樹高3mくらいの木であれば落ち葉の量も心配するほどではありません。葉が落ちるのは1年のうち2、3か月程度ですしね。それに常緑樹も新陳代謝で常に葉を落としています。掃除はどちらでも必要です」。

一般的に常緑樹は常に葉を茂らせているので、生け垣などによく用いられます。葉の茂る密度が高く、しっかりとした存在感があるのが特長です。

一方、落葉樹は春夏に葉が茂って、冬には葉を落とします。「多くは春に花が咲き、秋には紅葉するものが多いので、季節感を身近に味わえるのが魅力です。また葉は常緑樹より薄く、幹や枝も見えて、木の美しさを実感できるというのも、お勧めしたい点です」。
有福さんがよく使う落葉樹は、モクセイ科のアオダモやモチノキ科のアオハダなど。いずれも、幹や枝がスリムで葉の緑がさわやかな印象を残す木です。また、背の高くならないニシキギも剪定の手間がかからずお勧めだそう。

また、植木は1本だけではなく、3本を組み合わせるのが有福さんのやり方。「木は1本だけだとシンボルツリー。3本あると森になる。ウッドデッキなどを囲むように3本の木を植えると、緑に包まれて気持ちいい場所になりますよ」。

落葉樹でウッドデッキを囲むように植えた例のイメージパース。緑に包まれて心地よい場所になります。
落葉樹でウッドデッキを囲むように植えた例のイメージパース。緑に包まれて心地よい場所になります。
玄関まわりに目隠しを兼ねて複数の樹木をレイアウトした例。
玄関まわりに目隠しを兼ねて複数の樹木をレイアウトした例。
POINT3

緑を通じて内外の連続感を演出して、オープンな雰囲気に

庭と室内をひと続きにするような工夫を施すと、暮らしの中で自然を身近に感じることができるようになる、と有福さんは言います。「たとえばウッドデッキをつくるときには、室内との段差をなるべく小さくしたり、庇の軒天材や内装材を木調のものにして色みを庭の木々の雰囲気とそろえたり。DAIKENの商品では、天然木の風合いを生かした床材の"ジオラナチュラル"や、室内ドアの"ハピア"シリーズなどが合わせやすいかもしれません」。

また庭の植栽は、室内からの眺めだけでなく、敷地周辺の環境とのつながりをつくるという役割もあります。有福さんは道路との境界、隣地との境界に植栽を配して緩やかに仕切るデザインをよく用いると言います。

「高い塀で閉鎖的な印象にするのではなく、縦と横に木材などを組み合わせる、"ポスト&レール"でさりげなく境界を表現することが多いですね。その隙間から緑が見えるので、空間がつながっているという印象を与えることができます」

有福さんの手がける庭では、完全に視界を遮る壁をつくることは少なく、場合に応じてポスト&レール、低い木のフェンスなどを使い分けます。「2~3m位の高さの木だと、ちょうど目の高さに葉が茂るものがあります。リビングの掃き出し窓の前に数本並べると、さりげなく室内のプライバシーを守ることができます」。

植栽で緩やかに仕切ると、地域の人々とのご挨拶などにも支障なく、交流も維持、促進されることに。ほどよく守り、ほどよく開く。庭の木々にはそのような機能を持たせることも可能なのです。

敷地の境界近くに中高木を並べる、外からの視線をさりげなく遮ることも。手前に見えるのが、木材で設けたポスト&レール。緑の庭をオープンにすることで近隣とのつながりを演出できます。
敷地の境界近くに中高木を並べる、外からの視線をさりげなく遮ることも。手前に見えるのが、木材で設けたポスト&レール。緑の庭をオープンにすることで近隣とのつながりを演出できます。

庭の手入れの負担を減らして、
もっと活用するには

暮らしに豊かな時間をもたらしてくれる庭。手入れの負担を軽減して、よりよく付き合っていくにはどうしたらいいのでしょう。有福さんから、庭をもっと有効に生かすためのヒントをうかがいました。

目的を絞り込んで、自分なりのガーデンプランを楽しむ

庭と付き合っていくうえで避けては通れないのが、植栽のお手入れ。これが負担になり庭を楽しめないという人も多いようです。「ポイントは、土を露出させたエリアをどのくらい残すかですね。通路をタイルなどの舗装材で覆ってしまえば、雑草や泥はねの心配はなくなります」。

花壇のエリア、植木のエリアを決めると、お手入れはそこだけで済みます。草花を足したいときには、プランターや植木鉢を置いて、気軽に分量を調整することが可能。

植木を選ぶときには最終的な樹高がどのくらいになるかを確認することが重要です。「庭に3mの木がほしいと思い、すでに3mある木を植えると、樹種によってはさらに伸びていく可能性があります。ケヤキのように数十mの高さになる木を一定の高さに剪定し続けるのは大変なこと。それよりも、最終的に3mになる樹種を植えたほうが、手もかからないし、樹形も美しくなります」。

そのほか、面積の狭い庭などがごちゃごちゃとした印象になりがちなのも悩みの種。これには「目的を絞ること」が予防策に。「バラのようなきれいな花を植えたい、木もほしい、バーベキューもしたいと欲張ると、いろいろな要素がまじりあい中途半端になってしまいます。自分たちが本当にやりたいことを絞り込みましょう。目的をひとつだけでも達成できれば、"次はこうすればもっと良くなるな"とアイディアがわいてくるはず。自分なりのガーデンプランが見えてくると、庭づくりが楽しくなると思います」。

植栽のスペース以外は砂利を敷いた例。土の露出した部分を限定することで庭の手入れの負担が軽減します。
植栽のスペース以外は砂利を敷いた例。土の露出した部分を限定することで庭の手入れの負担が軽減します。
テラス部分(写真右)を味わいのある大谷石でつくった例。
テラス部分(写真右)を味わいのある大谷石でつくった例。

庭づくりを通じて「毎日を健やかに過ごす」

庭と付き合うのは「十人十家」の他のテーマ、「毎日を健やかに過ごす」ことにもつながる、と有福さんは考えています。日々の庭づくりの中で、有福さんが実感しているメリットとは何でしょうか。

四季折々の庭には新鮮な発見と彩りが満ちている

有福さんがこれまで手がけてきた庭の中でも特に印象に残っている事例があるといいます。その施主様は、長らくガソリンスタンドを経営し、人生の多くの時間をコンクリートの上で過ごしてきたのだそう。そのため、「庭にはなるべく土の部分を残してほしい」と要望されました。有福さんは、あえて形状が面白かったり、性質が変わっていたりするような、驚きのある植物を選ぶことにしました。

「その庭をつくっているとき、子どもの頃に戻ったようなわくわくした感覚になったんです。植物って不思議ですよね。なぜこのような形なのだろう、なぜここに毛が生えているのだろう、とか(見ていて飽きない)。眺めているだけで、感動したり、気持ちをリセットできたもりします。植栽や庭には、そのような不思議な力もあるんだなと実感しました」。

さまざまな草木がちりばめられた庭の例。子どもたちには新鮮な驚きと喜びが感じられるようです。
さまざまな草木がちりばめられた庭の例。子どもたちには新鮮な驚きと喜びが感じられるようです。

庭のベンチに座って、夜空を見上げてみる。庭先で咲いた花を摘んで部屋に飾る。そんなちょっとした時間も暮らしの彩りになります。庭には、「毎日を健やかに過ごす」ための要素が満ちているのかも知れません。

TDYのコラボレーションショールームでは、TOTOの水まわり商品、DAIKENの建材、YKK APのエクステリア商品など、快適な庭づくりに活用できる商品をご覧いただけます。
またTOTO、DAIKEN、YKK APがご提案している「十人十家(じゅうにんといえ)」でも、それらの商品を取り入れたさまざまなリフォーム空間をご覧いただけますので、ぜひご活用ください。

庭づくりに関わる
リフォーム商品のご紹介

自然や地域と、住まいでの暮らしをより近づけるには、
エクステリア商品や窓まわりの商品を上手に活用するのがおすすめ。下記のラインナップをぜひご参考に!

  • ジオラナチュラル

    DAIKEN ジオラナチュラル

    天然木の自然な風合いを生かした化粧の高級床材。滑らかな肌触りのマットコート(艶消し)仕上げが特徴です。引っかき傷や凹み傷が付きにくいため、キャスター付きイスや車イスもご使用いただけます。水濡れに配慮しているので、洗面所などの水まわりにも。

  • 室内ドア ハピア トレンドウッド調/ハピア ソリッド調/ハピア レザー調/ハピア グロス調

    DAIKEN 室内ドア ハピア トレンドウッド調/ハピア ソリッド調/ハピア レザー調/ハピア グロス調

    モダンかつトレンドをおさえた特徴的な色柄や質感を持つ4つの個性的なデザインの室内ドアが空間コーディネートの幅を広げ、ワンランク上のライフスタイルをご提案します。

  • リウッドデッキ 200 EG

    YKK AP リウッドデッキ
    200 EG

    天然木の質感を追求した、高意匠タイプのリウッド(再生木)デッキです。耐候性などの優れた機能はそのままに、上質なリラックス空間を演出します。

  • ルシアス フェンス

    YKK AP ルシアス フェンス

    アプローチまわりとコーディネイトしやすい木調や樹脂パネルのフェンス。洋風から和風、モダンからクラシックまで幅広い住宅におすすめのデザインです。

  • ルシアス フェンスLite

    YKK AP ルシアス フェンスLite

    フラットな笠木が印象的な、間仕切柱タイプの連続フェンス。 境界フェンスとしても、ファサードのアイキャッチとしても、使いやすいシンプルなデザインです。

  • マドリモ 断熱窓 戸建用 樹脂窓 引違い窓 ハイブリッド専用枠

    YKK AP マドリモ 断熱窓 戸建用 樹脂窓 引違い窓 ハイブリッド専用枠

    壁工事不要のカバー工法で、窓をスピード交換。 暑さ・寒さの原因となっていた古い窓を、新築にも採用されている最新の窓に取り換えて、 より快適で健康、ローエネな暮らしに一新できます。

  • プリュード パーティションフレームユニット

    YKK AP プリュード パーティションフレームユニット

    門まわりを中心としたファサード空間のアクセントとなるシリーズ。シンプルで洗練されたデザインのフレームが、植栽とともに住宅外観を引き立てます。

  • 低電圧照明 VIEW UP

    YKK AP 低電圧照明 VIEW UP

    庭まわりの景観をさらに美しく引き立てる、安全で施工しやすい低電圧照明。シンプルで選びやすいラインナップをご用意しています。

  • オンラインリフォーム相談センター

    TDY オンラインリフォーム
    相談センター

    ご自宅にいながら、お持ちのスマホ・パソコン・タブレットで、簡単にリフォームについてご相談いただけます。

※この記事内容は、2024年5月29日時点での情報です。ご了承ください。