第18回自分らしいインテリアを
見つけるヒント!
「好き」を起点に、
スタイルを組み合わせて楽しもう

第18回 自分らしいインテリアを見つけるヒント!「好き」を起点に、スタイルを組み合わせて楽しもう 第18回 自分らしいインテリアを見つけるヒント!「好き」を起点に、スタイルを組み合わせて楽しもう

「インテリアのセンスに自信がありません。私でもリノベーションできるでしょうか?」
そのような相談をしばしば受けると話すのは、
多数のリノベーション実績を誇るデザイン事務所、ブルースタジオの石井 健さん。
実はどんな人も、自分らしい素敵なインテリアをつくる“ヒント”を持っているのだそう。
そこで、今回はそのヒントの見つけ方とそれをもとにしたイメージのまとめ方を教えていただきました。

プロフィール
建築家 石井 健さん 建築家 石井 健さん

建築家 石井 健さん株式会社ブルースタジオ執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から1,000件以上を手がけてきたプロフェッショナル。著書に『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修。エクスナレッジ刊)ほか。
ホームページhttp://www.bluestudio.jp/

トレンドは「好き」を編集した
エレクティック・インテリア

インテリアをテーマとしたWEBサイトやSNS、雑誌等では「ブルックリンスタイル」「北欧スタイル」などカテゴリーごとに事例を紹介している記事をよく見かけます。「実際のところは、リノベーションする人の多くは、複数のスタイルを取り入れていますね」と石井さんは話します。

なぜなら、スタイル先行ではなく“こんな暮らし方をしたい”というところから発想し、その実現のためにどのようなインテリアにするか考える人が多いから。
「たとえば『すっきりモダンな空間にしたいけれど、リラックスできる和の畳もほしい』といったように、テイストと暮らし方のハイブリッドでデザインを発想する。そうすると、結果的に、型にはまらない自由なインテリアが生まれるのです」。(石井さん)

ファッションの世界ほどの明確なスタイルのトレンドは、インテリアの世界にはほとんどないと言います。「あえて今のトレンドとしてキーワードを挙げるなら、『エレクティック(=編集された)・スタイル』。うまく組み合わせることが主流だと言えます。『北欧も好きだしアメリカンヴィンテージも好き』でいい。もちろん一つのテイストで世界観を統一してもいいんですよ」。(石井さん)

ポイントは自分の
「好き」を探すこと

では、リノベーションで、どうすれば納得のいくインテリアを実現できるのでしょうか?そもそもインテリアとは、床・壁・天井・ドアなどの内装部分と、家具やカーテン、照明などを含めた室内全体を指します。インテリアコーディネートに苦手意識を持つ人も多いのですが、石井さんは「自分らしいインテリアを実現するポイントは、身近にある好きな“モノ”、“コト”を見つめ直すこと。意外と簡単に糸口が見つかります」と説明します。

気に入ったキッチンや
家具などからイメージを広げる

「一目惚れしたキッチンをどうしても使いたくて、それに合わせて空間をイメージした」というように、何か一つ好きなプロダクトを見つけて、そこから暮らしたい空間のインテリアのイメージを広げていくというやり方があります。起点になるのはキッチンなどの機器のほか床、ドア、窓などの建材、家具、カーテンなどどんなものでも構いません。大切なのは、「どうして私はこれが好きなんだろう」と掘り下げて考えてみること。

「たとえばカーテン一つとっても、デザインだけでなく開け閉めするときの触り心地や昼間の佇まいなど、いろいろな選択基準があります。トイレなら、掃除のしやすさや流れる水の音なども選ぶときのポイントになりますね。その中で自分にとって大事なことは何か考えることで、住まいへの意識が見え、インテリアのイメージが少しずつ広がっていくはず」。(石井さん)

好きなモノやコトが
似合う空間をイメージする

家にある好きな“モノ”、“コト”も大きなヒントになります。
「食器などの雑貨、食べ物、ファッション、スポーツなど、好きだったり大切にしているモノであれば、何でも大丈夫です。コーヒーが好きなら、こんなふうにイメージしてみてはどうでしょう?」と石井さん。

「おいしく味わうには、どんなマグカップがいい?」

「そのカップに合うコースターは?」

「どんなテーブルに置きたい?」

「そのテーブルが似合うのはどんな床だろう?」

親しみがあるものから広げていけば、空間のイメージが湧きやすくなり、しかも楽しみながらプランを考えることができるといいます。

「コト(形のないもの)からイメージを広げていってもいいですね」と石井さん。
たとえば、

「子どもと遊ぶ時間を楽しみたい。気軽に遊べるように、カーペット敷きの小上がりをつくってみよう」。

「音楽を聴きながら昼寝する時間が至福だから、窓辺にスピーカーと、大きなソファを置こうかな」。

行動を具体的にイメージすると、それに似合う空間、素材や家具が思い浮かんできます。

ところで、インテリアの参考にしようとインスタグラムを覗くと「あれもいい、これもいい」と定まらず、かえって疲れてしまった…、このような経験に心当たりがある人も多いのではないでしょうか。インスタグラムは視野を広げてくれるツールの一つですが、そうとは限らない場合もあるのです。
「選べないのは考えがまとまっていない証拠。“好き”やこだわりを語れるようになると、漠然と考えていたものが形になってくる。そうすると、同じようにインスタグラムを見ても何が自分に合っているか、分かるようになります」。(石井さん)
※インスタグラム:写真や動画投稿に特化したSNS

迷ったら、頼れるプロに
相談しよう

好きな“モノ”や“コト”が見定まっても、実際にどう落とし込んでいいか分からない。そんなときこそ、インテリアデザイナーやインテリアコーディネーター、建築家などプロの力を借りましょう。漠然とした状態で相談するよりも、前述のように自分が好きなモノやコト、それらに接するときの感覚をあらかじめ整理して伝えると、意思疎通しやすくなります。
「プロであっても得意・不得意がありますから、感覚を共有できる人を見つけることが大切です。いいパートナーに出会えれば、イメージをさらに膨らませてくれますから。探し方のコツは会話を重ねること。考え方をSNSやWEBサイトで発信しているプロも多いので、それを手がかりにしてもいいですね」。(石井さん)

組み合わせが楽しい!
事例にみるヒント

ここからは、実際に好きなものを組み合わせて自分らしいインテリアを実現した住まいを紹介しましょう。

ケーススタディ1/
シンプルモダン+α

素材や色を絞る、幅木(床と壁の境目の部材)やケーシング(ドアや窓のまわりの部材)をなくすなど、すっきりとまとめるのがシンプルモダンの特徴。だからこそ他のテイストを組み合わせやすく、また、引き立ててくれます。

ひとつめは「シンプルモダン+アール・デコ」(写真1、2参照)。白と木目をベースに、間仕切壁や建具に曲線を取り入れることで、さりげなくアール・デコの空気を漂わせています。

間仕切を取り払って開放的なLDK(リビング・ダイニング・キッチン)に。壁のアールのデザインがアクセント。
(写真1)間仕切を取り払って開放的なLDK(リビング・ダイニング・キッチン)に。壁のアールのデザインがアクセント。
装飾や素材の種類をそぎ落とした分、大きなモルタルのキッチンの存在感が際立ちます。
(写真2)装飾や素材の種類をそぎ落とした分、大きなモルタルのキッチンの存在感が際立ちます。

ふたつめは、白がベースの空間に黒いスチールサッシがアクセントを添える「シンプルモダン+ブルックリン」(写真3、4参照)。ファッションデザイナーの奥様のアトリエと寝室の間仕切に格子の引き戸を採用し、海外のアパートメントのような雰囲気を演出しています。

存在感のある黒い枠の間仕切、「ファミット」(YKK AP)が空間を引き締めます。
(写真3)存在感のある黒い枠の間仕切、「hapia(ハピア) ラインフレーム」(DAIKEN)が空間を引き締めます。
リビングとアトリエの出入り口は遊び心ある形。キッチンの風景を印象的に切り取ります。
(写真4)リビングとアトリエの出入り口は遊び心ある形。キッチンの風景を印象的に切り取ります。

ケーススタディ2/
北欧+α

根強い人気の北欧テイスト。木をふんだんに使い明るい色を大胆に取り入れるなど個性的ながら、日本の住宅にもなじみやすいのが魅力です。

ひとつめは木の温もりが印象的な「北欧+ナチュラル」(写真5、6、7参照)。子どもと過ごす時間をイメージした小上がりなど和を思わせる要素も組み合わせています。小上がりは畳ではなくフローリングで仕上げたので、北欧の雰囲気に調和しています。

キッチンも木を使用。家具や雑貨にも北欧デザインを取り入れています。
(写真5)キッチンも木を使用。家具や雑貨にも北欧デザインを取り入れています。
遊んだり、昼寝などができる小上がりを日の当たる窓際に設け、寛ぎの場に。
(写真6)遊んだり、昼寝などができる小上がりを日の当たる窓際に設け、寛ぎの場に。
亀を飼っている住まい手が選んだのは甲羅をイメージした六角形のタイル。「タイルの白と素朴な風合いが北欧の雰囲気をつくります」(石井さん)
(写真7)亀を飼っている住まい手が選んだのは甲羅をイメージした六角形のタイル。「タイルの白と素朴な風合いが北欧の雰囲気をつくります」(石井さん)

ふたつめは鮮やかなブルーをテーマカラーにした「北欧+モダン」(写真8、9参照)。棚や椅子などのスタイリッシュなフォルムでモダンさを演出し、アクセントにブルーを散りばめて北欧のイメージを表現しています。フローリングやテーブルはブルーを引き立てる木目に。

ブルーのキッチンを床の白いタイルと木目のテーブルが引き立てます。
(写真8)ブルーのキッチンを床の白いタイルと木目のテーブルが引き立てます。
リビングも青がポイント。テーブルと素材感を揃えたフローリングは斜め貼りに。
(写真9)リビングも青がポイント。テーブルと素材感を揃えたフローリングは斜め貼りに。

ケーススタディ3/
フレンチ+α

カントリーやプロヴァンス風など、人気のフレンチスタイル。時間を経た風合いのある素材や白を効果的に取り入れると世界観が生まれます。
奥様の好きな「フレンチシャビー」をテーマにした住まい(写真10、11参照)は、床や壁、サッシ、キッチンなどをすべて白く塗装。フローリングはあえてムラを残して塗ることで、味わいを増しています。家具や照明はすべてアンティーク。ドアノブやタイルも古いものを選びました。
※シャビー:白を基調としたアンティーク調のインテリアスタイル

白で統一した空間にアンティークのダイニングテーブルが存在感を放ちます。
(写真10)白で統一した空間にアンティークのダイニングテーブルが存在感を放ちます。
玄関に入った瞬間からフレンチシャビーな空間。照明や収納の建具もアンティーク風に。
(写真11)玄関に入った瞬間からフレンチシャビーな空間。照明や収納の建具もアンティーク風に。

ケーススタディ4/
和+α

畳や小上がりなど、和の空気感にくつろぎを感じる人は多いもの。現代の洋式のライフスタイルとバランスを取りながら和の要素を組み合わせることが大切です。

「和+マテリアル」がテーマのこの住まいは、憧れの大正や昭和の時代の雰囲気と現代の暮らしのバランスを取りリノベーション(写真12、13参照)。古い建具を効果的に使い、マンションとは思えない空間を完成させました。リビングの小上がりは黒い畳とツヤのある塗装の木枠を組み合わせ、囲炉裏のような趣のスペースに。

玄関に入った瞬間からフレンチシャビーな空間。照明や収納の建具もアンティーク風に。
(写真12)食事やくつろぎの場である小上がりは黒系の「インテリア畳 ここち和座置き敷きタイプ」(DAIKEN)でモダンな雰囲気も演出。天袋のふすまには和の素材、「京からかみ」を貼りました。
昔ながらの「お勝手」の雰囲気をベースに、プロ仕様のステンレスの什器をキッチンに採用。
(写真13)昔ながらの「お勝手」の雰囲気をベースに、プロ仕様のようなステンレスの什器をキッチンに採用。

ケーススタディ5/
ナチュラル+α
(ニューナチュラル)

「このところ人気なのが、DIYの空気を取り入れて居心地とローコストを両立させたカジュアルなスタイル。私たちは『ニューナチュラル』と呼んでいます」。(石井さん)
きれいにつくり込み過ぎず、素材感を活かしたラフなスタイル。ざらざらした木材や金属、石など、異素材をバランス良く組み合わせるのが特徴です。アウトドアアイテムとの相性も良く、住みながらDIYを楽しむ人も増えています。

築約70年を数える木造住宅をリノベーションして住み継いだこちらの家(写真14、15参照)は、もとの柱や天井をできるだけ残し、そのまま見せることで古い家の記憶を受け継ぎました。余計な装飾をなくしたため、素材そのものの魅力が引き出され、個性的なインテリアが生まれています。

築年数が古いため耐震補強と断熱リフォーム工事も行いました。古い梁と新しい梁が重なり合うなど、唯一無二の表情が生まれています。
(写真14)築年数が古いため耐震補強と断熱リフォーム工事も行いました。古い梁と新しい梁が重なり合うなど、唯一無二の表情が生まれています。
庭とリビングが視覚的にも連続するように、大きな窓「フレミング J」(YKK AP)とデッキを設けました。
(写真15)庭とリビングが視覚的にも連続するように、大きな窓「フレミング J」(YKK AP)とデッキを設けました。

個性豊かな事例から伝わってくるのは、好きな“モノ”や“コト”、日々の暮らしを手がかりに楽しみながらインテリアを考えている様子でした。
実現したいライフスタイルは人それぞれ。10人いれば、10通りの暮らしの想いがあります。そして、TOTO、DAIKEN、YKK APがその想いをかなえる空間をご提案している「十人十家(じゅうにんといえ)」でも、リノベーションやリフォームという手段を通して、新たな暮らしが実現できます。
さらにTDYのコラボレーションショールームでは、TOTOの水まわり、DAIKENのフローリング・内装ドア、YKK APの窓・玄関ドアなど、3社の商品を数多くご覧いただけます。リノベーションのイメージをまとめる際には、ぜひご活用ください。

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※この記事内容は、2020年12月24日時点での情報です。ご了承ください。

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