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TDYについて
TDYリモデルスマイル作品コンテスト

審査の様子

2024年度も多数の作品をご応募いただき、誠にありがとうございました。
前回に引き続き、宇野悠里氏、君島喜美子氏、廣部剛司氏を審査員にお迎えし、
11月22日、厳正なる審査を実施し各賞を決定いたしました。
審査を終えられた皆さんに、今年度の応募作品について傾向や感想を伺いました。

――今年度の応募作品の印象はいかがでしたか?

君島:年齢の高い方も積極的にリモデルしている印象を受けました。しかもバリアフリーだけを目的にしているわけではなく、暮らしを楽しくするためにリモデルするような事例が増えている。人生100年時代ともなると、70代、80代のリモデルも特別なことではないと実感しました。
宇野:家族の人数が少なくなり、減築するケースも多く見られました。高齢の方に限らず、幅広い世代で単身世帯のリモデルが増えていて、今回の全国最優秀賞が一人暮らしのマンションリモデルというのも象徴的ですね。
廣部:断熱改修が一般的になったということを以前もお話しましたが、断熱改修そのものがポイントだったところから、性能を向上したことで空間を一体化できるようになり、広い空間のデザインをどうしていくか、というところにシフトしているように感じました。逆に、既存を残したいところはあえて断熱改修を施さず、空間の使い方を考えるなど選択肢が増えて、断熱とセットでプランニングしているということが伝わってきました。

宇野:補助金の影響もあって、お施主様にも断熱改修は浸透しています。UA値を説明している作品も増えていて、お施主様にも数字を示すことが説得力につながっているのではないかと思います。もちろん、私たちにも断熱改修の効果が端的に伝わるので審査にも有効ですね。

――リモデル実例シートの完成度はいかがですか?

君島:タイトルを残念に感じてしまう作品が結構あって、もったいないなと思いました。タイトルのセンスは意外と大切で、あまり捻りすぎるとせっかくの良いプランも内容がぼやけてしまって逆効果に。この作品のどこがアピールしたいポイントなのか、シンプルに伝わるタイトルが一番だと思います。上位入賞作品は、やはり実例シートの完成度が高い。文章も写真も、ポイントを伝える力があります。
宇野:全体的な仕上がりは、少しずつレベルが上がっていますね。丁寧に書かれていれば、読むのも楽しくなります。図面が惜しいと感じる作品が多いので、例えば拡大しなくても見やすいか、方位が入っているかなど、初歩的なところに気を使うことも忘れないようにしてください。
廣部:図面から読み取れる情報はとても多い。想像しながら読まなくてはならない作品は、どうしても評価が下がります。それはお施主様へのプラン提案にも通じていて、リモデル前に完成イメージを変換して伝える力が欠かせません。そのスキルも、ぜひ磨いていただきたいですね。
宇野:上位入賞作品は、一つひとつ、本当にお施主様と向き合って提案されているということが伝わってきて、難しい制約の中でこのリモデルを実現したんだなと感心して、私自身も勇気づけられます。そんなエピソードも、ぜひ応募作品に表現していただきたいです。

――次回のコンテストに向けて、期待することは?

廣部:設計の力量は、ある日突然高まるようなものではありません。コロナ禍や猛暑など世の中の動きがあって、お施主様の要望もそれに伴って変化し、対処していくことが求められます。それにはこのようなコンテストの場などを活用して、互いの作品を見て学んでいくことが大事なのではないでしょうか。自社の作品のアピールポイントを発表し、他の作品の良い面は参考にする。それがレベルアップにもつながるのではないかと考えます。この循環がずっと続いていくと良いですね。
宇野:ペットサロンや調剤薬局など、自宅を仕事場兼用にリモデルするような作品がいくつか見られました。私自身も自宅と事務所が近接しているシームレスな環境で生活をしていて、共働きが増える中、日中に大人がいるというのは地域にも良い影響があると考えています。リモデルでは一から設計できないのでハードルは高いですが、さらに個性的な作品が出てくることを期待しています。

  • 宇野悠里 先生 建築家。㈱仲建築設計スタジオ共同代表。

  • 君島喜美子 編集長 リノベーション専門誌「リライフプラス」(扶桑社)編集長。

  • 廣部剛司 先生 建築家。廣部剛司建築研究所 代表。日本大学 理工学部 建築学科講師。