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TDYリモデルスマイル作品コンテスト

審査の様子

2023年度も多数の作品をご応募いただき、誠にありがとうございました。
今回は宇野悠里氏、廣部剛司氏に加え、君島喜美子氏を新しく審査員にお迎えし、
12月1日、厳正なる審査を実施し各賞を決定いたしました。
審査を終えられた皆さんに、今年度の応募作品の傾向や感想を伺いました。

――今年度の審査を終えて、応募作品の全体的な印象はいかがでしたか?

廣部:昨年までは、コロナ対策をテーマに据えた作品もまだ見られましたが、今年はワークスペースを当初からプランに組み込むなど、空間をトータルに設計している作品が多いように感じました。
宇野:コロナという大きな影響が薄れたことが関係しているのかもしれませんが、住まいの中で生じている個々の問題に向き合い、解決に力を注いでいる作品が増えているように思います。反面、住まいの外側に視点を向けた作品は少なかったような印象を受けました。もう少し周辺環境にも目を向け、その特性を効果的に内部に取り込むと、さらに空間に広がりが出てくると思います。
廣部:私自身、設計するときには、風の吹き方や日の当たり方、地盤の状態など、その土地の周辺環境を入念に確認します。既存の物件をどう読み込むかということは、立地を考えることに通じる部分ですから、戸建住宅でも、マンションでも大切にしていただきたい視点ですね。

君島:洗面所を1か所増やしたり、2人で作業できるキッチンに変えたりすることで、お施主様の切実な問題を解決し、家族を笑顔にできるという、リモデル本来の役割の重要性を実感しました。中でも、ランドリースペースを工夫した作品が数多く見られたことが印象的でした。弊社の雑誌の読者からも、家事の中では特に洗濯を負担に感じるという声をよく聞くので、この傾向には納得です。衣類はファミリークローゼットに集約して片付けるなど、家族構成やライフスタイルに合わせた多彩なプランがあり、興味深く拝見しました。

――リモデル実例シートの完成度はいかがでしたか?

君島:リモデル後の写真は美しく、ポイントを押さえて撮影されていますが、一方でリモデル前の写真には、リモデル後の空間との関係が把握しにくいものが多かったように思います。例えばリモデル前後を同じアングルで撮影するなど、リモデル後の状況も想定したうえで撮影すると変化が具体的に伝わります。
宇野:図面に関して言えば、線の太さや文字の大きさをスケールに合わせて調整することを意識していただきたいですね。図面が明快になると、プランニングのポイントも読み取りやすくなります。
廣部:審査では、図面からさまざまな情報を得ようと読み解きます。写真と同様に、図面の見やすさも重要です。

――次回のコンテストに向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

廣部:コンテストの上位に入賞している作品は、いずれも細部までとにかく丁寧に、小さなことを積み上げて作り込み、良い結果につなげています。取り入れやすいポイントも数多くあると思いますので、ぜひ参考にしていただきたいですね。
宇野:プランを検討する際に、部屋と部屋の間は壁で仕切ることだけが正解なのか考えてみると良いかもしれません。建具を使ったり、可動式の家具で可変性を持たせたり、“境目”をデザインのポイントとして考えると間取りの豊かさが広がります。内装においても、木目調やコンクリート調などの素材を採用する方法もありますが、もとの素材感を生かして塗装するというのも選択肢の1つです。少し視点を変えて提案してみることで、仕上がりに違いが生まれる場合もあると思います。
廣部:一部には木材を採用するなど、本物の風合いも大切にしていただきたいですね。
君島:お施主様にとっては予算との兼ね合いも重要なので、仕上がりを大切にしながら、コストダウンのために工夫した提案もポイントになるのではないでしょうか。そのような情報も、ぜひアピールしていただきたいです。

  • 宇野悠里 先生 建築家。㈱仲建築設計スタジオ共同代表。

  • 君島喜美子 編集長 リノベーション専門誌「リライフプラス」(扶桑社)編集長。

  • 廣部剛司 先生 建築家。廣部剛司建築研究所 代表。日本大学 理工学部 建築学科講師。